No SweetS, No Life

melon_kinenbi2005-09-10



ここで遅ればせながら全体の流れを見たいと思います。
オープニングを「countdown」で決めて「ミエナイツバサ」でダッシュ、その後挨拶も挟みつつミドル〜スローテンポの曲でつないでムービーへ、5人のソロ曲で沢山の驚きと興奮、宝箱感を演出しトークで一息、テンション高い曲でリスタートし「resistance〜マケナイキモチ〜」はextendedソロダンス大会へ繋げてここが裏ピーク、バラード>ムービーとつなげた後はこれでもかという位に押し寄せるSweetSラシックス、最後のトークを挟みオーラスをメジャーコードな2曲で完全燃焼>アンコール・・といった感じです。


M-01「countdown」はキメキメの楽曲、イントロの導入部はどこに入れてもハマる作りなのですが、オープニングだと何かを予感させる、高揚感を演出します。


M-04「Waiting for U」は12月発売予定のライブDVDでは一つの隠れた見所になると思っています。
リズム、譜面共に難しいクセのあるこの楽曲を彼女たちがこれからどれだけ自分のモノにしてくれるかも楽しみにしたいところです。


M-13「resistance〜マケナイキモチ〜」は「Never Ending Story」のマイナーチューン、ここで曲を延長させてソロダンスコーナーに持っていく展開が披露されます。
全体を通して見るとここは折り返し地点で、それに併せてソロダンスで盛り上げてピークを持ってくるという趣向に思えました。
SweetSには他にもこういった趣向を持たす事の出来る楽曲はある訳ですが、アンコールの最終曲「Never〜」に照らし合わせるかのように此処に「resistanceノ」を持ってくるのが素晴らしいと思った次第です。


M-15「Tear“Lemon”Drop」からはアーリーSweetSの固め打ち、打ち込みを強調した初期楽曲をこれでもかと続けざまに披露して沢山の波が押し寄せます。
この5曲に共通しているのはマイナーコードであるという事ですが、M-17「Love ★ Raspberry Juice」以外はミドルテンポでビートを効かせたあまり派手でない構成、それが波のように押し寄せ気が付くと身体で強くリズムを刻んでいる自分がいるのでした。


M-18「Lonesome Cherry」ではSweetSの繰り広げるプロパガンダにすっかり魅了されwow wow wowwow ! のところで拳も高らかに一緒に唱います。
そしてメドレー最後のM-19「Love like candy floss」、押し寄せる波はもう自分の中のかなり深い所にまで届いています。
サビのハモリパートを一緒に唱いながら、彼女たちをしっかりと目に焼き付けようとする自分なのでした。


先にこの部分を称してSweetSラシックスと書きましたが、そう言っても良いくらいに彼女たちは今色んなタイプの曲を唄っています。
シングルになる曲自体はまだクラシック路線〜つまりavexお得意の打ち込みビート路線も多い訳ですが、カップリングは違うモノが多い上に良曲揃い、またskyやcountdownなどのシングル曲はその路線から脱却したよりオトナっぽい路線の楽曲です。
この先彼女たちがどういった方向性を持たされるのかは判りませんが、上記の曲を聴く限り彼女たちの順応性は驚くほどに高く、少々高いハードルも難なくこなしてくれそうな気がします。


今回クラシックスはオーラス前の後半のメインディッシュとしてメドレー(といっても歌詞はフルで単に5曲が繋げられているだけ)で使われた訳ですが、次回以降これらの曲をどう使うかというのは一つのポイントになるし、そこでライブ自体のカラーを打ち出すことが出来ると思っています。


例えば「LolitA☆Strawberry in Summer」は暗転、静寂のスタートなどに使えますし、「Love ★ Raspberry Juice」はもう一つのremixを交えて上げ上げコンボの1曲に、「Love like candy floss」は冬に行われるコンサートなら本編最終曲でも引き立つでしょう。
そういった1曲でも個性を持たすことの出来る楽曲を終盤にメドレーで使うということ、そこに今のSweetSを見つめ直す、そして初めてのライブツアーでこれこそがSweetSらしさだというのを見せつける、そんな意志を感じ取った次第です。


オーラスに盛り上がるナンバーを2曲唄い、本編は晴れやかなイメージで終了、そしてアンコールの1曲目は「pieces of peace〜ピースのかけら〜」でした。
名古屋でこの曲のイントロを聴いた瞬間、このスタッフは判ってると何故か舞い上がり、ファンイベントのネタ宜しくパオーンと奇声を発したのは誰あろう自分です。(^^;
アンコールの1曲目にはリラックスさせるナンバーが定石というイメージが自分の中にあり、初のツアーとなる彼女たちにとってこの曲は正に打ってつけで、曲がはじまった瞬間その雰囲気に即反応していたのでした。


しかも間奏部分では観客を参加させての歌&フリ企画、正直言えば簡単で短いものだった訳ですが、それさえも自分がいままで足を運んだライブに数多く共通する趣向だった訳です。
それはステージと観客の距離感をより近づける、楽しさを共有するイベントな訳ですが、アンコールの1曲目にこの曲を選んでそういったことをやってしまうのが自分のツボを突きまくりなのでした。


2曲目は「oursong〜別れの詩〜」、出だしから涙を溢れさせ唄えないHARUNAに会場はHARUNAコールと合唱で高まりました。
なぜここで彼女が感極まったのか・・それはもう少し後になって聞いてみたいことがらです。


アンコール最終曲は「Never ending story」、ベタだけれども王道なその選択、この曲は彼女たちにこそ相応しい名曲です。
そして東京会場では名古屋では実現出来なかった趣向が披露されました。間奏あとのサビの部分は観客に合唱させるのですが、ここではスクリーンにその歌詞が投影、ロールしながら流されたのです。


小さなこの胸に できるだけ大きな夢を
抱きしめて 生きていきたいと思う
たとえば 届かない
遙か彼方の場所にあるくらいでもいい
それが生きるシルシになると思う
だから これから探しにいこう


改めて歌詞を目で追って、本人達と一緒にその詞をかみしめながら歌う事の素晴らしさ・・・上の唄&フリ企画と一緒で決して豪華ではない趣向ですが、自分はこの時に目頭を熱くしました。
ちょっとした小さな趣向だった訳ですが、自分はそこに込められた想いを確かに受け取ったし、こういった部分を大事にしてくれているスタッフがいるということが嬉しかったのです。


本当のスペシャルであるダブルアンコールは最新シングル2曲で締め、明るく前を見据えるエンディングとなりました。
最後の最後にムードメーカーになっていた年下の2人MIORIとMAIが泣き崩れるたのはやりきった感と名残惜しさ、そして沢山の感動を受け止めた結果のモノだと思っています。


そんなわけでそこには間違いなく自分の見たかったSweetSの全てが詰まっていました。
そして自分の予想を遙かに凌駕するパフォーマンスも多々見せつけられました。
自分のたった半分しか生きてない少女達に、そしておそらく自分と同年代だと思われるスタッフの人達に、自分は沢山の感動をもらったのです。




(も少しつづく)